【和歌】雨を詠む

部屋の外 雨の帳が おりる夜

乙女のすがた しばしとどめむ

 

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季節は梅雨、部屋の外は雨。

部屋の中はふたりきり。

ふりしきる雨が帳のようにおりた夜。

どうか雨よ、そのままで。

君の帰りを妨げて、君の姿をもうすこし

眺めていたいから。

 

僧正遍照

天津風 雲の通い路 吹き閉ぢよ

をとめの姿 しばしとどめむ」

に着想を得た歌。