2020-05-01から1ヶ月間の記事一覧

【和歌】愛猫を悼んで詠む

君がため 生きながらえた 花の色 身を焦がしつつ 露に濡れゆく ---------------------------------------- 私が幼稚園生のころから、 ずっと連れ添った愛猫がいた、 彼は私のいちばんの理解者だった。 中学時代、私はあまりに苦しくて、 一度だけ手首を切ろ…

【和歌】雪を詠む

朝起きて 一目散に 窓あける 雪の予報の 朝は早起き 窓の外 降れる白雪 眺むとて 寒さは知らぬ 窓際の猫 ---------------------------------------- 二首とも、大学の授業で詠んだ歌。 二首目は、YKKの窓のCMの情景を詠んだ。 外にしんしんと降る雪、 それを…

【和歌】一人寝の夜に詠む

戯れに 言の葉交わす たまゆらに 身を焦がしたる 蛍なるかな ---------------------------------------------- 戯れに言葉を交わす、甘美なその一瞬。 その一瞬が、真実か偽りか、永遠か刹那か、 そんなことは分からないまま。 ただその一瞬に、蛍のように身…

愛のことばとポライトネス

大学時代の卒論で扱った、ポライトネス理論。 簡単にいうと、人は相手の面子を守るために、 言語表現を工夫しているというお話。 ポライトネス理論では、わたしたちは 人の面子(=face)を傷つけないために、 配慮した表現をすると考える。 たとえば、何かに…

【和歌】満月の夜に詠む

ぬばたまの 黒髪の海を すべる月 うち眺めたる 一人寝の夜 --------------------------------------------- 黒く艶やかな髪にさす月光。 美しき髪の上を滑る月の光を、 他に見る人もなく、ぼんやり眺めながら 一人寝をする夜のさみしさ。 すべるは、滑ると統…